

飛良泉本舗の蔵内に建つ稲荷神社は、酒の神「松尾大社」と「弁財天」を合祀している。創祀は、江戸時代の寛延年間末期(1750頃)と伝わっている。
社の額にある揮毫「稲荷神社」は、最期の仁賀保蔵主であった「仁賀保 成人(にかほ なりんど)」の筆による。

飛良泉本舗の蔵の裏手にそびえる、大きな欅(けやき)。
その昔、斎藤家の屋敷周りには欅の並木が生い茂っていた。春から夏には萌える緑が陽射しをさえぎり、その日陰は酒蔵を涼やかに冷やした。
代々の斎藤家当主がこよなく愛した、飛良泉の護り神とも言える存在である。

金色の「飛良泉」の揮毫が映えるこの甲羅は、仁賀保の海で揚がった青ウミガメ。
江戸中期(18世紀)に廻船問屋として繁栄した斎藤家を偲ばせ、今日までの招運来福を物語っている。
古き時代の酒銘「金亀」の由来とも関係がありそうだが、定かではない。当時の船頭たちが捕らえたものと伝わっている。