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妙高酒造株式会社 ~蔵主紹介

会議室で我々を出迎えてくれたのが、松田 治久社長。
松田社長は東京大学経済学部を卒業後、ITベンチャー企業の取締役や社長を歴任し、2009年に妙高酒造の社長に就任した46歳の新進気鋭の若手社長だ。

早速、妙高酒造の経営理念についてお聞きしました。

「わが社の経営理念は『”良質な日本酒の生産”を通じ、”日本酒文化の普及”、”人々の幸せに貢献”します。』を掲げています。
当たり前ですが、第一に”良質な日本酒を生産”すること。伝統的な日本酒作りと革新的な技術の融合により、良質な酒を生み出していかなければなりません。 そして、その酒を通じて日本酒文化を普及させていくこと。最近は日本酒を飲まない人が多いですが、皆さん、イベントなどで実際に日本酒を飲むと本当に幸せな顔になるんですよね。
これを知らせることができればもっと飲んでもらえると思うんですよね。
このことも含め、『日本酒』という伝統を国内および、海外へ正しく伝えていきたいですね。 そうすればおのずと皆様の幸せに貢献することができると考えております。当社の日本酒を飲むことで幸せな気持ちになる人を増やすために良いお酒を、適切な提供方法・適切な価格で提供していきたいですね。」

そう語る松田社長は、イベントへの参加も精力的に行う。

「地元イベントへの貢献をはじめ、県内、県外での試飲販売や首都圏で行われる日本酒と料理のイベントなど積極的に参加させていただいております。人が集まるイベントに参加する事で、直接消費者の方とふれあい、おいしい・また呑みたいねという声を頂けるのはありがたいですね。」

松田社長の掲げる、『旨い日本酒を作り、日本酒文化を広める』活動を経営の角度から分析してみよう。

社長就任後、まず取り組んだのが、自社商品のブランディング。
妙高酒造には、越乃雪月花、妙高山、越後おやじと多数の銘柄があるが、その中で松田社長が注目したのは『妙高山』だった。

「越乃雪月花は本当においしい酒で我々の自慢です。しかし、流通が限定されるため、せっかくブランドが確立しても入手しづらい、いつでも呑んでもらえない、という問題点がありました。そこで、手頃な価格帯で全国展開し、新潟らしく淡麗辛口だけどうまい酒”妙高山”のマーケティングに注力してはどうかと考えました。」

妙高山のブランドイメージを固めるためラベルの統一に着手する。
「今、”妙高山”のラベルは造りや特徴によってまちまちです。中には”妙高山”とわからないものや古いものもあります。これではお客様に”妙高山”を伝えることができませんよね。ブランディングするにあたり、『誰が見ても”妙高山”』とわかるよう、書体や表記に統一感をもたせるよう新ラベルへの移行を現在進めています。」

さらに、野球場にて地酒の販売、バックネット裏へ広告を出すなど、ブランドを拡散させるための新たな試みにも挑戦する。
「今まで妙高山について知らなかった方々も野球観戦や野球ニュースなどへ露出されることにより、興味を持っていただく事が出来ています。実際Twitterなどで『球場に妙高山?地酒の?』といった書き込みもあり、上々の効果ですよ。」

また、妙高酒造では既存のメディアにとらわれず、インターネットやHPなどのITツールでの告知活動にも力を入れる。 妙高酒造Facebookページでは『酒レシピ』や『ニュース』を配信するなど地酒呑みにはうれしいサービスも。

こうして地酒を知っている消費者に対しては”妙高山”を軸に、イベントや効果的な宣伝で知名度アップを図る一方、今まで地酒に縁遠かった新規需要の創出にも松田社長は余念がない。

「一つは、新規顧客層へ向けたアプローチ。今までの地酒のイメージを覆し、女性をターゲットといた商品の開発も行っています。 地酒をワイングラスで呑める、レストランなどでおしゃれな演出も出来る『シャトー妙高』を発売しました。米の旨みをしっかり感じさせながらもソフトな口あたりとスッキリした味わいの特別純米酒で、シャンパンのようなおしゃれなボトルに入れて提供しています。 今まで地酒は和風レストラン、居酒屋というイメージでしたが、この商品により洋風なレストラン、例えばイタリアンレストランなどでも日本酒をラインナップに並べる事が出来るようになりました。」
なるほど、洋風のレストランには、日本酒の瓶・ラベルが店の雰囲気にあわず導入すらされなかったが、日本酒を洋酒のボトルに入れることで、今までとは違った人々に日本酒をアプローチできるようになったということか。

「また、海外販路の開拓にも力を入れています。海外での日本酒の評価が高まっていることに起因しますが、海外とひとくちに言っても、欧米圏・アジア圏・韓国・中国と国が違えば文化も違うわけです。それぞれの国や地域に併せてマーケティングを密に行い、例えば中国では店に応じて高級路線と低価格路線を使い分けたり、インドでは高級ホテルのみターゲットにしたりという具合です。」

妙高山というブランドを定着させ、『買える・呑める酒』として認知してもらい、地酒呑みの定番化を図る一方で、女性や海外といった新たな地酒ファンの拡大にも力を入れる松田社長。 この二つの戦略が大きく飛躍し交わったとき、地酒の新たなステージを見る事ができるのだろう。

最後に日本酒業界の”現在”と”今後”についてお話を伺いました。
「そもそもお酒を呑む人、飲酒人口が減少しているのに加え、ビールやワイン・チューハイなど飲料の多様化により日本酒需要は長期にわたり減少を続けています。 それがゆえに大型の設備を一社で導入するのは難しい、そこで地元数社で設備を共有したりしながら新しい技術を取り入れる。競争ばかりではなく、協力しあい技術をあげていくことも業界として必要になってくると思います。
また、酒だけの展開ではなく、食品とコラボレーションした『食』としての”酒”の展開も必要になって来るかと思います。 日本酒にとって厳しい面もありますが、震災を契機に復興のための日本酒イベントも増え日本酒を見直す雰囲気が出てきました。我が社としてもこの機会に、呑んでもらって幸せになるような良質な日本酒造りをする一方で、もっと多くの方に呑んでいただけるよう努力していきたいと思います。」

妙高山は社長の想いを乗せて、日本全国へ、世界へ羽ばたいていくだろう。
そんな想いを現実化していく『妙高山』を造るのは平田杜氏。
次項目では、妙高山の伏流水から醸される、匠の技を聞いていこう。