TOP > 肴と"地酒"の旬を味わう歳時記



「日本酒らしい強い味わいが魅力の古酒ですが、<司牡丹>は甘みがありながらも繊細さが続くお酒。それに合うのはお造りです」。そう語る建守さん。作ったのは炙り〆鯖。秋から冬に脂がのる鯖を〆鯖にし、香ばしく炙ったシンプルな一品です。「魚の旨みが強いからこその料理で、高知の古酒と好相性。古酒には燻したような香りがよく合いますが、炙り〆鯖はまさにその香りが楽しめます。」
高知といえば鰹があまりにも有名ですが、鯖も多く水揚げされています。これからのシーズンは特に脂が乗り、最高においしくなるそう。「そのおいしさを生かすなら、やはり〆鯖。といっても酢できつく締めてしまうのではなく、あくまで旨みを引き出すようにしっとりと仕上げています」。建守さんの技が光るのがこの締め加減。まずは塩と砂糖をまぶしてしばらく置き、その後酢につけて一晩寝かせます。こうすることで、酢が全体にほどよく馴染み、水分が抜け過ぎるのを防ぐことができるとのこと。

このままでも十分においしいのですが、古酒の熟成した味に合わせるため、皮目を炙り、香ばしさを加えます。ねぎ、みょうが、大葉などの香りのいい野菜たっぷりとのせ、土佐醤油を添えればでき上がりです。実は何気なく添えたこの土佐醤油も、重要なポイント。しょうゆに酒、みりんをほんの少々とかつおだしを加えたものですが、鰹節の香りと旨みが加わることで、〆鯖が奥深さを増し、古酒の複雑な味わいにもピタリと合うようになるのです。鯖本来の味はそのままに、土佐らしいエッセンスを加えたこの一品。古酒が初めてなら、そのきっかけになるはずです。
高知 司牡丹酒造(株)
司牡丹本醸古酒
720ml ¥985
日本酒度 +5.0
酸度 1.5
Alc.度 15.4
ひかえめな古酒ならではの香りと、まろやかな口当たりが持ち味の辛口酒です。
特徴:一年以上熟成酒
適した飲み方:燗、常温
適した料理:麻婆豆腐、サバの味噌煮、他