お宝紹介

土佐鶴酒造株式会社

手島右卿書「大吉祥」の写真

手島右卿書「大吉祥」

手島 右卿(てしま ゆうけい)は、明治34年(1901)高知県出身の世界的書家である。
昭和8年(1933)にブリュッセルで開かれた万国博覧会において、彼の作品「抱牛」はパブロ・ピカソを超える賞賛を受け、三十二歳にして最高殊勲金賞の栄誉に輝いた。昭和32年(1957)には文化功労者の位を授与され、86歳までの畢生の秀作は、ホワイトハウスや大英博物館にも収蔵されている。無類の愛飲家でもあった手島 右卿は、土佐鶴酒造と親交が深く、千寿土佐鶴も彼の揮毫(きごう)による。平成13年(2001)には、生前に会頭を努めた「独立書人団」が手島 右卿生誕100年記念式典を催し、土佐鶴酒造が記念限定酒を造った。その銘柄の揮毫が、この「大吉祥」であり、現在、辛口吟醸 大吉祥土佐鶴へと引き継がれている。

廣松 久吉(二代目)と親交厚き芸術家 堂本 印象 創「土佐鶴 寧浦」の写真
廣松 久吉(二代目)と親交厚き芸術家 堂本 印象 創「土佐鶴 寧浦」の写真
廣松 久吉(二代目)と親交厚き芸術家 堂本 印象 創「土佐鶴 寧浦」の写真

廣松 久吉(二代目)と親交厚き芸術家 堂本 印象 創「土佐鶴 寧浦」

土佐鶴の蔵元九代目・廣松 久吉は、若かりし頃より文化・芸術に造詣が深く、文人墨客との交流が多かった。堂本 印象(どうもと いんしょう)もその一人である。彼は、明治24年(1891)京都に生まれ、大正8年(1919)の第一回帝展に入選。第六回で名作「華厳」が帝国美術院展賞を受賞し、まさに華々しく日本画壇へデビューした。近代アートを感じさせながら、伝統的な日本のゆかしさを偲ばせる作風には、印象独自の世界を見ることができる。昭和36年(1961)文化勲章を受章。京都市北区、金閣寺から龍安寺あたりに至る“きぬかけの路”沿いには、「京都府立 堂本印象美術館」が建築されている。この「土佐鶴 寧浦」の創は、堂本 印象自らの意志で一式を創作した。

平安の夢 純米吟醸土佐鶴 ラベル 岸田 夏子 画「春らんまん」の写真

平安の夢 純米吟醸土佐鶴 ラベル 岸田 夏子 画「春らんまん」

岸田 夏子 は、近代日本画壇の最高峰の一人・岸田 劉生を祖父に持つ。母は麗子。あの名画「麗子像」のモデルである。幼少より美術に親しみ、東京藝術大学絵画科に進学。油彩画を専攻する。昭和60年(1985)から山梨県北巨摩郡の清春芸術村アトリエで「桜」の制作を始め、その後は、「桜」を描く画家として広く知られる。武者小路実篤、梅原龍三郎などの白樺派作家たちの絵画や書を展示する“清春白樺美術館”の賞を受賞。現在、清春白樺美術館長、尾道白樺美術館長も務める。清らかで、ほのかな日本の美しさを感じさせる「春らんまん」は、“純米吟醸 平安の夢”の味わいにふさわしい名画である。