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株式会社小嶋総本店 ~水・米・技の紹介

4世紀の伝統を誇る小嶋総本店の味わいを継承しているのは、伊藤 勝義(いとう・かつよし)杜氏です。
18歳で小嶋総本店に入社以来、酒造り一筋に歩んできたベテラン杜氏に、「東光」の造りの特徴を訊ねてみました。

「長期低温発酵によって手間暇かけ、味のある柔らかな酒を造る。それが、当社の酒造りの特徴です。モロミ日数にしますと吟醸酒で30日、普通 酒で27日です。しかも最高品温を全量13℃に設定しています。
日数をやや長くすることで、酵母が長生きし、いい発酵ができるのです。短期だとワァーと湧いて、ワァーと終わってしまう。それでは粗い酒になってしまいます。少しでも長くすることで、アミノ酸も抑えられることになりますからね」
こうして小嶋総本店の目指す、味のある柔らかな酒に仕上げていくと言います。



伊藤 杜氏の酒造りにとって、一番のこだわりとは何か、まずはここから訊いてみましょう。
「やはり、麹ですね。味も香りも麹が、基本です。味に幅がある旨い酒は、麹の出来ひとつにかかっていると思うのです。そして、当社の求めるふわっとした幅のある酒にするためには、麹造りづくりの前段階である精米、枯らし、洗米、浸漬、蒸米に神経を使わねばなりません。いわゆる原料処理です、良い蒸米を作るには、どれくらい水を吸わせるか、つまり浸漬がとても大事になります。米や水温によって浸漬パーセントがちがってきますから、吸水のための時間管理には、細心の注意を払っています」

それでもまだ、自分自身で納得のいく、味の幅、味の広がりといったものを、見つけ出すのは難しいと言います。
そんな伊藤 杜氏の日々精進する姿勢が、410余年の老舗の伝統の技を受け継いでいるのです。

ところで、小嶋総本店では多くの製品に、山形酵母を使用しています。
「これは吟醸酒向きの酵母でして、全体にバランス良く仕上がり、使いやすいという特徴を備えています。当社では燗酒用の酒には協会9号を使用し、吟醸系にはこの9号をより洗練した山形酵母を使用することにしています」
ちなみに、「東光」の使用する9号酵母は、熊本県「香露」の蔵が発祥地。華やかな香りで、吟醸酒用として利用されることが多い酵母です。



さて、長期低温発酵によってモロミの段階を終了すると、次はいよいよ上槽(搾り)に移るわけですが、いつモロミを終え、搾るかを決定するのが杜氏の腕の見せどころ。泡の状態、品温、アルコール度数、アミノ酸度、味、香りなど、いろいろな数値を参考にしながら、その時を決定するのですが、相手は生き物ですので、そのタイミングを間違えると、目的とする酒質が得られなくなります。
この段階になると、伊藤 杜氏はモロミタンクとその数値に首っぴきです。
そして、いよいよ搾る段階になるのですが、しかしこの搾りにも、いくつかの方法があるようです。

「まずは機械(ヤブタ式)で搾る圧搾空気を使う方法、今ひとつは槽(ふね)と呼ばれる昔ながらの搾り器で、ゆっくりと圧を掛ける方法、そして、酒袋に入れて吊るし搾る方法です。当社では、大吟醸には吊るし搾りを使用します。酒袋を幾つも積んでいく方法ではなく、酒袋をハの字型に吊るし、酒が自然にしたたり落ちるのを待つのです。この方法だと、高純度の良い酒を搾ることができるからです」
伊藤 杜氏いわく、吊るし搾りでは、味がまろやかになるとのこと。最近はこの酒袋もアクリル製が多く使われるそうですが、小嶋総本店は、昔ながらの木綿袋にこだわっています。

「ナイロン系だと、よく目詰まりしてしまうのです。詰まると空気に触れる時間が多くなりますから、それだけ酒が劣化しやすくなる。ですから、良い酒にこだわると、どうしても木綿の酒袋になります」
そうして仕上がる美酒が、超高級酒「東光大吟醸袋吊り壜囲い」です。

小嶋総本店の仕込み水は、もちろん自然水です。吾妻山系からの伏流水で、やや軟水。
そして米は、山田錦や県内産の酒造好適米である「出羽燦々」と「美山錦」を使っています。同社の特定名称酒(吟醸酒・純米酒・本醸造酒)は、ほぼこの3種で構成されているとのこと。
「山田錦は当然としても、やはり県産米にはこだわっていきたい。ことに出羽燦々は、近年人気が高まり、吸水速度も山田錦に近く、今後ますます期待の持てる米だと思っています」