お宝紹介

室町酒造株式会社

横山大観の絵画を使った 花嫁衣裳の黒留袖の写真
横山大観の絵画を使った 花嫁衣裳の黒留袖の写真

横山大観の絵画を使った 花嫁衣裳の黒留袖

近代日本画の巨匠で無類の愛酒家であった横山 大観(1868~1958)の作品を、刺繍と染めにした稀有な2着。 縁起の良い7羽の丹頂鶴に松を描いた花嫁衣裳は、絢爛豪華な色合いの中にも幽玄とした日本情緒が漂う。先代当主・花房 守の妻が昭和24年(1949)嫁入りした際に、仕立てられた。爾来、花房家親族の婚礼に着用されている。 黒留袖は唐獅子と牡丹の珍しい柄で、大観らしい壮麗な構図が美しい。こちらは先代女将の長女である花房 加代子 常務が、今も着用している。

犬養木堂が贈った 楽其自然の揮毫の写真

犬養木堂が贈った 楽其自然の揮毫

犬養 木堂(1855~1932)は、昭和6年(1931)に第二十九代内閣総理大臣となった犬養毅の雅号。木堂は岡山県の出身。明治中期から昭和初期に政党政治の確立に貢献した人物であり、すぐれた書家でもあった。 室町酒造の先代女将の実家・生本(いくもと)家と親交が厚く、花房家にも幾度か訪れ、その折に贈られた揮毫である。 “あるがままの自然な生き方こそが、楽しい人生である”という意味で、“素直に生きること”がモットーの花房 社長との、不思議なえにしを感じる。

花房社長のコレクション 岸駒の虎の写真

花房社長のコレクション 岸駒の虎

虎コレクションを趣味にする花房 社長お気に入りの、岸駒(がんく)の掛け軸3種。 岸駒(1749~1838)は江戸時代後期の画家で、加賀の国(金沢)に生まれ、京都で絵を修行。花鳥風月を愛でる画風と尊大な人格が評価された。 当時の日本で実物の虎を目にできることは稀で、この絵は風聞をもとに描かれたものであろう。しかし、薄墨の背景に映える逞しい姿には、生き生きとした命を感じる。