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宗政酒造株式会社 ~歴史背景

有田駅を背に国道35号線を上有田方面へ。山間を移動しながら大きな橋を渡ると有田ポーセリングパークに到着します。 佐賀の山々を背景に有田ポーセリングパークの広大な敷地の中に、宗政酒造は壮大に門を構えます。

宗政酒造の歴史について語っていただく応接室には、有田焼の酒器とともに金賞受賞の賞状が我々を迎えてくれます。
「創業が昭和60年と若い酒蔵ですので、皆様に認めてもらうためにも金賞受賞を狙っていきました」
と創業時から杜氏を勤める古賀杜氏。
今回のインタビューには二代目の宗政 寛社長のほか古賀杜氏にも同席いただき、創業時の話などじっくりお話をお伺いすることになりました。

宗政酒造は昭和60年、西松浦郡西有田町にて『西有田酒造株式会社』として産声を上げた。
宗政家は先祖代々、広島県の山間部で清酒の造り酒屋を営んでいました。しかし第二次世界大戦の影響もあり、三代前でくしくも廃業。
父であり、創業者である宗政 伸一氏は『酒蔵をもう一度自分の手で復活させたい』という強い思いがあり、第二の故郷である佐賀県にて焼酎蔵を創業した。
「私が10歳の頃でした。父が突然”佐賀に引っ越して酒を造るぞ”と宣言したのを今でも覚えています。」
と宗政社長。

そして、本社を伊万里市へと移し、創業から5年目の平成2年、古賀杜氏の入社により伸一氏の『積年の夢』でもあった清酒蔵元としての復活が叶う。
日本酒の醸造を開始したのだ。

「佐賀では甘口の酒が主流だったのですが、日本酒造りを始めた当初は辛口の酒を造っていました。地元の新聞にも『大物杜氏招聘』と大きく掲載されてしまい、金賞受賞のための”辛い”酒造りに奔走していました。」
と古賀杜氏は照れながら当時を振り返ってくれた。

順調に造り酒屋としての地位を築いていた宗政酒造であったが、すべてが順境なわけではなかった。 地元に密着した清酒業界では新規参入は極めて難しい。特に焼酎製造で実績のある宗政酒造の清酒造りへの進出には地元清酒業界から大きな反発を受け、福岡国税局より年間生産量60KLの制限を受けてのスタートだったのだ。
「生産量を制限されているので鑑評会に出品するための吟醸酒はタンク一本しか仕込めませんでした。失敗が許されない状況でしたね。」

古賀杜氏の笑顔には、苦境を物ともせずにいい酒を造るという自信が満ち溢れていた。 清酒を造りはじめわずか3年目の平成5年全国新酒鑑評会で金賞をみごと受賞。さらには2年連続での受賞によって地元での宗政酒造の知名度は瞬く間に高まったのだ。

その金賞受賞が拍車となり、清酒『宗政』は毎年完売してしまうほど好評だったが、一方で地元からはもっと甘口の酒を造ってほしいとの要望もあった。
「この要望で消費者が旨い善い酒だと飲んでくださる酒を造ることが、一番大事だということに気づかされました。
佐賀は甘口、福岡は辛口、熊本は濃く、上方は淡麗とさまざまな酒があってもいいじゃないですか。
そんな中でも、甘口の酒を求められる上方のお客様などもいます。地元佐賀でのニーズをベースに、多様化したお客様のニーズに応える形の酒造りを目指していこうと決めました。」

当時、辛い酒造りを行っていた古賀杜氏は、地元密着型の酒造りへと180度転換することになる。 これより宗政酒造では『佐賀県らしく甘口』の旨い酒を造ることになったのだ。

今までの辛口の吟醸造りから、地元消費者のニーズに応える形での甘口酒への路線変更。
すべては飲んでいただくお客様のため、ここに宗政酒造の宗政酒造たる所以があるように筆者には感じられた。

平成14年、宗政酒造に大きな転機が訪れる。
蔵を現在の有田町に移転、有田ポーセリンパークの運営を引き受けたのだ。
「酒と器は切っても切れない関係にあります。”有田”を生かし、器と酒のテーマパークを作ることにしました。テーマパークを通じて消費者の方々と接することができ、ニーズを直に感じることができる。これを酒造りに生かしていきたいですね。」
酒を飲むには器がいる、”旨い酒”と”美しい器”を楽しむことで人の五感を刺激するテーマパークを作るという宗政社長。 それでは、テーマパークの中を回りながら話を続けてもらおう。

「有田ポーセリンパークは酒・陶器・食が融合したテーマパークです。」
と宗政社長。
なるほど広大な敷地内には、宗政酒造で蔵元見学や試飲が楽しめるほか、焼き物体験ができる工房、歴史ある有田焼を展示する美術館が併設される。また、地酒の直売や、酒器を販売するお店、地元の料理と酒を出すレストランバイキングなど『地の料理と地酒を呑んでもらうこと』にも精力的だ。
全国から来場した観光客の方に、有田焼をはじめとする”佐賀の魅力”を存分に伝え、清酒宗政をはじめとした”佐賀の味”を楽しんでもらう、まさに地元を知り尽くしてもらうという思いが伝わってくる。

”消費者に地元の酒を伝えたい”、”消費者の求める酒を造っていきたい”そんな思いがつまった宗政酒造。
そんな宗政酒造の哲理については蔵主紹介でインタビューで聞きましょう。